目次
結論
円の実質金利はマイナスであることを数値に基づいて話す
預金は額面が減っていないだけ
現状の円預金の金利は、0.001%程度しかありません。
大抵のお客様は「減らなきゃいいの。」というかもしれません。
ここで切り返しをする言葉として
「おっしゃる通り、額面上は減っていないようにみえますよね。安心ですね。しかし実は預金は利回りがマイナス0.1%というのはご存知ですか。」
と聞いてみましょう。
*ここではYES BUT法を活用していますが話題にはしません。
大抵の営業マンは「低金利なので増えませんよ。」だったり、「物価が上がるので。」と切り返すかもしれません。
間違ってはいませんが惜しいと思います。
数値を示す
先ほどの切り返しで、預金の利回りをマイナス0.1%程度であると表現しましたがこれは実質金利の話をしています。
実質金利=10年国債利回りー1年先予想物価上昇率
で表すものと定義します。
予想物価上昇率はいくつか指標があるかと思いますので皆さまが使いやすいデータを活用して算出することをお勧めいたします。
感覚で「低金利なので。」や「物価が上がるので。」というだけではなくまず顧客に実質金利とは何かということを理解させることから始める必要があるのです。
投げかける前に理解のハードルを越えることをすべての提案で意識するようにしましょう。
実質金利は国債のようなリスクが低い運用をした際の利回りから物価の上昇率を除くと本質的な預金の価値の上下動が数値となったものということです。
この数値が2021年5月現在ではマイナスの利回りになっています。
これはすなわち預金の価値は一年間保有しているとマイナスになることを意味しています。
お客様の過去の実感を引き出す
ここからお客様の過去の経験からインフレしてきていることを思い出して、もらいお客様の言葉でそれを表現してもらいます。
加えて昔の金利も思い出してもらいます。
その後、過去の長期金利のデータと物価上昇率の推移を見てもらって営業マンのトークベースから過去のデータという客観的な判断材料を提供します。
その結果として、「あ、今の時代はもう運用しないとそもそも資産が減るんだ。」と実感してもらいます。
恐怖をあおる
ここで運用のデメリットの面である損をするリスクをたきつけます。
素人あるあるな損切ができないことや銘柄集中をしてしまいすぎたりすることやアノマリーだったり金融政策の話などをして、顧客がいかに運用に対して知識がないかを実感してもらいます。
そこで初めて、顧客から「OOさんならどのような運用をしますか?」と聞かれることになるので、マーケットと顧客の理解度に応じて提案を行っていきます。
まとめ
預金に投資することの価値を決めるのは、長期金利の利回りと予想インフレ率であることを理解して現状の数値分析をします。
そのうえで金融政策と実体経済の見通しに関するニュースを確認し、事実としてわかることを精査します。
その情報を顧客ようにかなりかみ砕いて整理し、一つ一つ確実に進めていくことが顧客にとってもベストな提案に近づいていくと考えられます。