目次
要約
結果
- 投資信託300万円
- 遺言信託1件
顧客属性
- 70代
- 女性
- 一人暮らし
- 年金受給者
- ご主人は他界
- 実の娘様が近所にお住まい、面倒を見てくれている
- 他の子供たちは疎遠
- 他行にも資産あり
- タンス預金(推定数百万円)
- 少々耳が遠い
- 住宅塗装の詐欺まがいにあって疑心暗鬼
面談までの経緯
投資信託が満期を迎えていた先で、かつ未コンタクト先というリストから見つけたお客様への訪問によるアプローチで面談に至ったようです。
実際のトーク
顧客 「このまえ、家の塗装してくれるっていうから50万円現金ですぐに渡したら それっきり何の連絡もないのよね・・」
私 「え?事前にお約束したメーカーさんか何かですか?」
顧客 「約束はしてないんだけれど、電話でね、家の壁があぶないから塗装して強くするって言うから、お願いしますっていったらその日に来て、50万円わたしちゃったの」
私 「娘様にすぐにお話された方がよいですよ。それに、お一人暮らしで現金をおうちに置いておくのは危険です。通帳とはんこは別々に保管したほうがよいですよ」
→50万円を大金と思ってないようで、たんす預金がおおよそ数百万あるご様子。 あまりに危険だったので、銀行に預ける話をした。
顧客 「死んだら子供たちがお金わけるだろうけど、◎子ちゃんはよくしてくれるからおおめにあげたいのよ」
私 「ご資産は、法律できめられた割合でお子様たちに相続されます。きめた方のみに多く残すには遺言書や個人年金保険という方法もございます」
顧客 「難しいのはよくわかんないわ~、この前、詐欺みたいのにあってから◎子ちゃん(娘)からお金のことは勝手に決めるなっておこられるのよ~」
私 「では、後日娘様にもお話させて頂きます。話を聞くだけで、契約ではございません。 まずは、お二人でお話をきいて、それからじっくりお考えください」
顧客「そう、ならあなたが来る日に◎子ちゃんにもきてもらうわ~」
具体的な提案内容
お子さんに残したいという思いを形にするために、遺言信託にて渡し方を作ってあげることをご提案したようです。
顧客から信頼を得たポイントと具体的なトーク
信頼を得たポイントは以下です。
- とにかくお客様にたくさん話してもらったこと
- 会話の中で、資産や管理方法、家族構成を知れたことと、
- お金は誰に残したいのかまで聞けたこと
顧客 「◎子ちゃんはおおめにあげたいのよ。」
娘 「おばあちゃんも、私が世話してるから私に残すって言ってくれているんです。そんなのいらないっていってるんですけどね」
私 「金融商品でなければ、遺言書という方法もございます。だれに、どれくらい残したいのかもお客様が決められますし、それを文章にして残す方法です。法的にもご資産がその方に相続される力があります」
↓ここからは、本当に昼ドラのような展開だったようです
娘様とお母様の結論は、先ずは遺言書をつくるとでした。
が、ここで驚愕の事実! 遺言書作成にあたって公証役場へむかう前です
遺言信託担当者(別部署の役席)がもごもご言い出しました
課長「じつは、聞いてる家族構成とちょっとちがう事実が・・・ゴニョゴニュ」
私「え?もしや、遺産争い?隠し子?」 (ここまでは冗談のつもりが次の言葉に肝がひえました)
課長 「じつはね、あの娘様以外にも血の繋がっていない、戸籍上の娘様がいるようで・・・・」
私 「は?え?そんなんで遺言書作成してもいいのでしょうか? (おばあちゃまご本人は作成希望)」
課長「亡くなられたご主人とおばあさんの間に、養子として一人女性がいるんだよね」
娘様にその事実をつたえると、 その養子にあたる女性とは、なんと兄の奥様と思っていた方だそうです。
じつは兄嫁と思っていた女性は、戸籍上は自分と兄弟になっていたこいうこと
「遺産なんていらない」と言っていた娘様が豹変しました
「おばあちゃんの面倒もみない人が相続なんて冗談じゃなないわよ!! 兄嫁じゃないの?お金なんて1円もやるもんですかっっ!! 怒怒」
この案件が成功したポイント
未開拓先でも、世間話をして、貴重品の場所まで教えてくれるほど、信用いただけたことと ずばり「決めた娘にだけ遺産をのこしたいから」とお客様がご自身の言葉で思いを形にしてもらえたことでした。
まとめ
昔の人はお金を銀行に預けずにタンス預金をしている人が多いと言います。
国の調査によるとタンス預金は100兆円あると言われています。
遺言や保険活用は、相続対策や国税へのわかりやすいアピールとして非常に有効な手法です。
また法定相続分とお客様が残したい形が異なるというのはよくあることですのでそこに対して商品を活用し実行支援までおこなうコンサルティングを行うことが私たちの価値であると言えます。