目次
評価ポイント
銀行員として評価され出世するためには、評価の体系にそって実績を積み上げていかなければなりません。他の銀行に勤めている友人にも聞いてまとめたのが以下の評価ポイントです。
- 収益
- エラー数
- 定性評価
基本的には、この三点が共通する評価に関わるポイントとなっているようです。
収益
銀行の収益には基本的に2種類に分けることができます。それはアップフロント収益とストック収益です。それぞれについて詳しく解説していきます。
アップフロント収益
アップフロント収益は簡単に言うと手数料収入のことを指します。取引ごとに発生するし手数料のみを指しているので金利や信託報酬などは含みません。具体的には、
- ドルなど外貨の為替手数料
- 投資信託の購入時手数料
- ローンの事務手数料
などを指します。
例えばドル円の為替手数料が1ドル当たり1円の場合、1000ドル購入した時は1000円為替手数料が入ります。これがアップフロント収益の計算方法です。
私の銀行ではこのアップフロント収益の多さこそがその人のセールスマンとしての能力の指標になっているようです。なぜなら
アップフロント収益の額=案件の数x案件の大きさ
だからです。
若手の内は案件の数を追い求め、ベテランになるに連れて大きな案件を扱うようになります。
最近はネット銀行やネット証券ではこのアップフロント収益を無料にしているところが多く、業界全体の収益構造に変化が生まれているようです。
アップフロント収益を無料にしても、収益が取れるのはストック収益があるからなのです。
ストック収益
ストック収益は、資金を口座に置いておくことによって発生する収益のことを言います。長期間かつ量が多いとその分ストック収益も増えていきます。具体的には
- ローンの金利収入
- 円や外貨預金の顧客に提供する金利と銀行間での取引金利の差
- 投資信託の信託報酬
などを指しています。基本的には信託報酬>外貨預金>ローン>円預金の順でストック収益が高くなっています。なので銀行員は円預金を外貨やローンや投資信託に変えてもらえるように、マーケットやお客様のニーズによって様々な提案をしていきます。
ストック収益の計算は
ストック収益=ストックの量×ストック収益の料率x口座の維持期間
となります。
銀行員の中では新規資金導入によるストックの増加がとても評価されます。なぜならお客様がわざわざ担当者の働きかけによって、資金を持ってきてくれるわけです。これはお客様がその担当者に対して信頼を置いてくれてかつ担当者の提案に対してメリットを感じてくださっている証だからです。
ここまでは収益というわかりやすい部分に関してお話しさせていただきました。これは実力に応じた部分で評価ポイントとしては非常に分かりやすい部分かと思います。
エラー
銀行員はミスをすると出世ができないという話を聞いたことがある人もいるかと思います。
これはあながち間違いではないですが、ミスの大きさや頻度によりますしこれは銀行だけではないはずです。
ミスにも大きさがあります。例えば、個人情報を流出させた場合は営業から外され、本部の本筋から離れたところに異動させられたりすることもあります。一方で、社内プロセス的なミスであれば、その頻度や重さに応じてボーナスや昇進が変わってきます。
これは基本的には支店や部署全体でコンプライアンス強化が求められており、行員一人一人も評価にミスを入れることによって全体的な意識強化を求めているのです。
定性評価
定性評価は基本的にかなり主観が入るので非常に難しい部分ではあります。
部署内での人間関係や言動や仕事に取り組む姿勢等が評価の対象になります。これを判断するのは上席であり、上席との関係によって大きく変わります。
まとめ
もし銀行に就職を考えている方は評価体系から入行してからどんな仕事をするのかイメージできたのではないでしょうか。銀行と運用などの取引のある方は銀行員の評価体系がわかることによって、その担当者が自分の収益のことしか考えているのか顧客の利益を優先で提案をしているのかがよくわかると思います。
意外と評価体系がはっきりしているので、数字を追うのが好きな人は向いているかもしれませんね!