セカンドキャリア

【元人材→現役銀行員が語る】リテール銀行員におすすめの転職先の決め方

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金利の低下と人件費の増大リストラリスクにさらされている銀行員は数多くいます。参考

現役銀行員で人材系ベンチャーでエージェントをやっていた経験から、

今回の記事では、銀行員の転職先の具体的な企業や業界をお勧めするのではなく、

  1. 業界・企業の決定ロジック
  2. 転職をする上での方法論

をお伝えします。魚ではなく釣り方をご提供するイメージの内容になっています。

目次

結論

結論から申しあげます。これを意識すると転職先選びが楽になるかと思います。

決定ロジックは以下

①商材×②顧客×③ポジション=転職先(①~③の、現職と変えるのは最大でも2つ)

*ただし第二新卒・未経験歓迎業界・士業系・同業転職を除く

リサーチの方法論は、項目ごとに細分化して

  1. 自分で企業を検索する
  2. 転職希望の変数に対しての専業転職エージェントのポートフォリオを組む

決め方として最後に以下をフィルターにする

  • 年収
  • 勤務地
  • 労働時間
  • 好み

以下でこの理由をご紹介します。

決定ロジック「商材×顧客×ポジション=転職先」

転職先を決める際に考えるべきなのは、「その企業が誰に何を提供していて、自分はどのように関わっていくのか?」ということです。因数分解して考えてみましょう。参考

転職は、自分が現職で誰に何をどんな関わり方で提供しているのかを考えて、「誰に」「何を」「関わり方」のどれかを変えること言うと考えられます。

ただし例外もありますので、それも含めて解説します。ここでは個人営業を例にします。

銀行の個人営業=金融総合コンサルティング×富裕層×営業職であると定義します。

商材

個人営業の銀行員の場合、提供している商材は金融総合コンサルティングサービスです。

金融総合コンサルティングサービスとは運用・保険・信託・不動産・外貨・決済・・・など具体的な商材レベルまで落とし込むと様々上がることができます。

例えば商材を変えるまたは絞ると以下のようになります。

  • ご子息の留学先×富裕層×営業=留学エージェント
  • エグゼクティブ求人×富裕層×営業=人材エージェント
  • 海外不動産×富裕層×営業=海外不動産エージェント

商材を変えても、扱う顧客と職種が同じであれば経験が活きる可能性が多いです。

顧客

個人営業の銀行員の場合、個人や富裕層の方を対象にしていることが多いです。

これを変えるということは、顧客を「法人」や「より絞った個人や富裕層に特化」などが考えられます。

例示すると、以下のようになります。

  • 金融総合コンサル×法人×営業=証券・保険・銀行の法人営業
  • 金融総合コンサル×M&A・IPO後の社長×営業=PBやIFA
  • 金融総合コンサル×子持ちの主婦×営業=特化型IFAか起業

PBはプライベートバンカーIFAは独立系金融アドバイザリーのことです。

このように商材が変わらないと基本的には同業系での転職や社内で部署を変えることで対応できることが多いです。

ただ個人営業の場合では個人から法人にお客様を帰ることは難しい可能性がありますので一社法人営業の会社をステップとして経験したり、それを許容してくれる求人を探す必要があります。

ポジション

ポジションとは営業職や商品企画、人事部などの管理系部署といった職種のことを意味しており、これは事業に対してのかかわり方を意味しています。

また例示していくと、以下のようになります。

  • 金融総合コンサル×富裕層×Webライター=金融系メディア
  • 金融総合コンサル×富裕層×経理=社内転職やIFAの経理職
  • 金融総合コンサル×富裕層×商品企画=社内転職や運用会社の商品企画職

変える項目は最大2つまで

基本的に変える部分は最大でも2つまでをお勧めします。

理由としては、以下の2つを上げることができます。

  1. 現職の経験を活かせるほうが転職成功確率が高いから
  2. 採用企業にとって完全未経験なら新卒の方が安いから

この章の前までの例を見ていただくと意外と選択肢が少ないのかもな?なんて思われた方も多かったのではないでしょうか。

おっしゃる通り、2つ項目を変えたほうがより選択肢が広がるかと思います。例えば、

  • 太陽光投資×富裕層×マーケティング=太陽光事業富裕層マーケ職
  • Wi-Fiルーター×法人×営業=ルーター営業代行
  • 金融コンサル×外国人×マーケティング=海外向け日本投資マーケ職

このように選択肢が広がるのと同時に転職していかせる経験が下がり成功確率が下がる可能性が高いです。ここのバランスを取ることが重要です。

ただし書きの4項目

以下の4点に関しては上記のロジックの外にある可能性が高いのでただし書きさせていただきました。

第二新卒

第二新卒の場合、新卒と同様にポテンシャル採用をしてもらえる可能性があるので、商材・顧客・ポジションを無視して、この後「記述するご自身のフィルター」に基づき企業を選んで大丈夫です。

今の職種と違うものを選んでもよし、業界を飛び越えてもよしですので、ご自身の持つ熱意と可能性をかけるに足る素晴らしい企業を見つけて挑戦していってください。

未経験歓迎業界

コンサル・Webマーケティング・ITエンジニアなどの業界では社会からのニーズが高く、未経験者でも積極採用をしています。

このような業界の場合、人手不足であることからある程度のポテンシャルがあれば採用してもらえる可能性が高いです。

よく見る求人もこのような業界が多いのではないのでしょうか?

実際に勢いのある業界ではありますから、あなたの希望に合うなら挑戦してみることをお勧めします。

士業系(公務員もこのカテゴライズ)

士業系と書きましたが、本当に言いたかったのは資格や試験を受けて合格すれば基本的には職に就けるような転職先を想定しています。

したがって公務員や弁護士、税理士、公認会計士などがこのカテゴライズに入ります。

この場合の転職は書くまでもなく勉強が大変です。銀行員であればある程度勉強に対する耐性もあるかと思いますので、挑戦するのには価値があるかとは思います。

同業転職

同業転職の場合は待遇が「ご自身のフィルター」に見合うかどうかで判断してひたすら面接を受けるようにしましょう。

銀行なら外資系を受けたりメガから地方銀行(あるかは謎)、証券・信託銀行など同業系での企業を探して受けていきましょう。

リサーチ方法

上記決定ロジックである程度転職したい方向性が見えてきたら次は実際に企業の調査と転職戦略を考えていきます。

やることは基本的には以下の3つです。

  1. 転職志望先の決定
  2. 職務経歴書の作成
  3. 転職スケジュールの策定

これらを自分自身でやるパターンとプロを使うパターンを分けて準備していきます。

②と③に関しては転職志望先が決まった後にカスタマイズされていくことなのでこの記事では割愛します。

自分自身で調べる

先ほどの転職先決定ロジックにしたがって自分志望を決めた後は転職サイトやGoogleで検索するなどして企業を調べていきます。

調べていった企業の採用ページから応募し、職務経歴書を送る・Webテスト・面接・条件交渉を行っていきます。

エージェント

上記の「自分自身で調べる」の章でこのように思わなかったでしょうか?

  • 自分で企業を調べ切れているだろうか?
  • この職務経歴書で通るのだろうか?
  • そもそもこの企業は自分のような人材を欲しがっているだろうか?
  • 面接の対策は十分か?
  • 年収などの条件交渉で強気にでれるだろうか?

人材エージェントはこれらの課題を解決してくれる仕事です。

人材エージェントは基本的に担当した顧客の転職が決まった場合に内定先企業からその顧客の年収の3割が手数料として入るようなビジネスモデルになっています。参考URL

なので彼らは転職者の年収を少しでも上げたいと考えるインセンティブが働く可能性が高くサービスも手厚くなります。

人材エージェントの会社は無在庫で起業できるため、ベンチャー企業が多くニッチな分野を専攻して得意にしているケースがあります。

なのでご自身の属性と志望に沿ってエージェントを使い分ける必要があります。私自身の表現では人材エージェントのポートフォリオを組むと表現しています。

例えば若手の個人営業の銀行員がベンチャーの不動産系ベンチャーのマーケティング職に転職する場合を例にして考えると使う業者は、

このようなポートフォリオになります。

エージェントに登録した後に先手を打って、一番最初に決めたご自身の転職先決定ロジックに沿った企業であれば応募したい旨と担当のエージェントに伝えておかないと自分の生きたい会社以外を進められて面倒な営業を受けることにつながります。

それでも年収交渉する上で有効活用することにはメリットが大きいと思います。

最終フィルター

ご自身でのリサーチやエージェントが紹介した決定ロジックに見合う企業が出てきた後にすることはフィルタリングをすることです。

ご自身の希望の年収や勤務地、労働時間、リモートの有無など自分が働くうえで大切にすることをもとにフィルターをかけて、応募に臨みます。

これからのご自身の人生にとって大きくかかわる転職になる可能性が高いので幸せになれるような選択をするようにしてください。

これまでの一般的な人生は、学生→1つの企業の労働者→引退といった3ステージしかなかったかもしれません。

これからの人生においては、一つの仕事だけやらなければならない理由もないですし、世界中を旅しながら生活することだって可能です。

自分や周りの人たちが幸せになるような転職を強くお勧めします。

まとめ

同じ業界から仲間が減っていくのは悲しいですが、人材マーケットと産業の構造変化を考えると銀行からの転職は致し方がないとは思います。

その方に少しでもお力になれるように記事を書きました。

私自身自分の次のキャリアを常に考えているので今回の記事は本気で自分が転職するならどうするんだろうと考えて、できるだけシビアに論理的に考えて書きました。

個人的には営業で成績を残して、転職する際に惜しまれるようになるまでは今の仕事で結果を出し続けたいとは考えています。

しかしエージェントの方とは定期的に電話で求人の相場観を調べています。