目次
結論
- 相続
- 不動産の売却
- 会社売却
考え方
大きな案件を決めるためにはその条件を理解する必要があります。
顧客の見えている口座内の資金だけで考えるのではなくて、顧客の持っている全資産に係るBSとPLに対して営業をかけていく必要があります。
そこで大きな案件にするためにはBSに大きな増加があった時にすかさず資産の組み換えの提案をしていくことが重要です。
それが例えば不動産を売却した後のタイミングであったり、相続の発生のタイミングだったりするわけです。
したがって普段から顧客の全資産を把握し、動きをとらえていく必要があります。
相続
相続人は大きなキャッシュインや不動産が手に入るケースが多いのでそこに合わせて提案していくことで大きな案件になることが多いです。
相続税納税のための融資で担保に証券や不動産を当てに行くケースもありますし、不動産の仲介の部署や信託銀行がグループにある場合は売りで手数料3%を取れる可能性もあります。
相続税の分割納税の場合の金利が意外と高いので不動産や株を処分するのに時間がかかったり、損が出ているときには有効な手段です。
キャッシュのみの場合では二次相続対策で保険の案件にすることもできます。
生前贈与や介護保険金を活用した資産移転等様々な切り口から提案することができると思います。
伝統的な保険の案件組成の方法で保険の営業の神様であるトニーゴードンの本の中にも紹介されています。
不動産の売却
不動産の売却も大きなキャッシュインをするタイミングです。
不動産の売却する顧客を探したり、担当していないことの方がほとんどかと思いますが実は銀行員ならではのチャンスがあります。
ローン案件の売主
住宅ローンや不動産投資用ローンなどの実行の際に売主の方も同席するケースが多いですよね。
そこで売主と業者と世間話するだけで終わっていませんか?
それで終わらずに売主の売却後の資金使途をヒアリングして運用の提案をしていくことが重要です。
成功率は決して高いとは言えませんが、明らかに大きな資金を持っている顧客であることがわかるタイミングですので、当たらないのは非常にもったいないことだと思います。
送金情報から逆算する
送金情報がストックされているというのは銀行の強みです。
注目したいのは不動産の決済で丸5年経過した先に対してのフォローアップです。
不動産は取得から5年経過すると譲渡益がに対する課税が安くなりますのでそのタイミングで減価償却を取って売却される方もいらっしゃいます。
また今は封じられてしまいましたがアメリカの木造の不動産でスピード償却を取りに行くスキームも一時期人気でしたのでそのフォローアップをして不動産の売りニーズを拾いに行くこともできるかと思います。
意外と見落としがちな銀行の決済がらみの情報を精査してみると大きな案件を発掘できるかと思います。
会社売却
IPOやM&Aなどの情報が出た際には必ず自行に口座を持っていないかを確認しましょう。
かなり確率は低いですが不動産の売却の比ではないくらい大きな資金が動く可能性があります。
会社売却をした後のオーナーも資金を一か所にのみに置いておくことをリスクと考える方も多くいらっしゃると思います。
会社売却後は詐欺まがいの出資案件や浪費をしてしまう方も多くいらっしゃると聞いたことがあります。
最低限の資金を信頼できるところにおいてEXITされた方の次の挑戦を後押しすることもできるでしょう。
プライベートバンキングの部門を紹介して銀行として大きな案件を作ることもできるかもしれません。
まとめ
大きな案件を作るにはある程度型があってそこに提案して失敗しながら試行錯誤していくほかに成功はありません。
まずは型を認識し、そこに至るためのプロセスを踏んで営業活動をするしかないのです。
営業はある意味で知識で勝負ができるゲームなのかもしれませんね。