雑記

南米最小の国スリナム 現地のエンジニアにきいてみた

目次

スリナムってどんな国?

人口60万人弱
面積 16万3820km2
公用語オランダ語
通貨スリナム・ドル 1SRD=14.69円

南米最小の国、スリナム。元々スペインの植民地が多い南米では珍しくオランダの元植民地であったためオランダ語が公用語です。1975年にオランダから独立したこともあり、物価はヨーロッパと同じくらいとのことで、発展途上国の感覚で旅行すると少し予算に余裕がなくなるかもしれません。

スリナムの名産品ってなに?

自己紹介の後、レッスンする前にスリナムのこと調べたんだよと伝えると非常に喜んでくれてなんでもスリナムのこと教えるよとKさんは言ってくれました。まずスリナムに行ったらお土産にできる名産を訪ねるとそれはとても難しい質問だと言われました。その理由はスリナムという国の背景が大きく影響しているとのことです。

この写真はレッスンの途中でKさんが送ってきてくれた画像です。見てわかるようにスリナムは様々な背景を持つ人種が共存している国です。スリナムはいわゆるネイティブインディアンが住む土地でしたが、1499年にオランダをはじめとしたヨーロッパの開拓者によって発見されました。その後オランダ人とイギリス人が入植しました。彼らはアフリカから奴隷を連れてきてを農業をさせていました。多くの奴隷が農場から脱走し、現地のインディアンの協力を経て逃げ延び、マルーン人となりました。マルーン人はたびたび農場を襲撃し多大な損害を与え、オランダ人はマルーン人と平和協定を結び、マルーン人らの自治を認めるようになりました、1863年には奴隷制度が廃止され、首都パラマリボに元奴隷が流入し、農場が停滞するとオランダ人は中国、インド、インドネシア(ジャワ)から契約労働者を集めて農場を運営しました。この背景からスリナムには、インディアン・アフリカン・オランダ・中国・インド・インドネシアという6つのバックグラウンドをもつ人々が生活しているのです。なのでKさんはスリナムの名産は?と聞くとそれはどの文化を選ぶかによって大きく異なるから答えるのは難しいと言っていました。

強いて言うならこの写真がスリナムのお土産かもしれないとKさんはおっしゃっていました。これはネイティブインディアンの文化でバハイと呼ばれるオールです。彼らは昔この綺麗な装飾のオールを用いて川を移動していたそうです。今でこそモーターを使ってはいますが、祭りの際などではこのバハイを使うそうです。

町並みにも文化の多様性が出ています。左からアフリカ文化の住居、インディアン文化、中国文化、ヨーロッパ文化、モスク(インドネシアはイスラム教)とヨーロッパ系の家の写真です。Kさんがご丁寧に画像を送ってくださいました。

最近中国人が増えているらしいスリナム

事前のリサーチでスリナムには今中国人が流入してきていることを調べていた私はそのことをKさんに聞いていました。スリナムには中国人が3種類いるとのことで1800年代、1900年代、最近の3世代に分かれているとのこと。中国人の多くはスリナム内でスーパーマーケットを経営しているらしく、1900年代までに来た中国人のスーパーマーケットではヨーロッパやアメリカの製品を販売しており高級スーパーであるのに対して、最近流入している中国人は安い商品を販売していいるという特徴があるとのこと。最近流入の中国人はあまりスリナムへの共存を図っておらず、古くから言う中華系スリナム人を中国を忘れているといっている人もいるとのことでした。中華系の人々の中でも少なからず確執があるようです。同じスーパーマーケット経営というビジネス上の競合であることも要因の一つのようです。

自殺率が世界3位

日本は自殺の多い国で世界6位ですが、スリナムは世界3位の自殺率の国です。スリナムの中でもインド系スリナム人の自殺率が高い傾向にあるようです。この理由としてはスリナムのヒンドゥ-教の考え方で家族などの周囲の期待に応えられないことは恥であるということが影響しているようです。1920~1960年代では結婚という期待に応えることのできない若い女性の自殺や貧困で職を見つけれられないという恥を抱えた人々の自殺が多くみられたそうです。また彼らの社会では社会に問題があるということを認めない習慣があるとのことでこれも自殺を増やしている要因一つであると考えられます。また農業がライフワークの彼らにと手自殺用の農薬が簡単に手に入ってします現状も原因であるようです。

最後に

英会話を通じて知らない国の知らない文化や背景や社会を知るということの面白さを実感した今回のレッスンでした。自殺の問題も社会的な同調圧力が問題であるように感じました。日本でも人と違うことや一回間違えると社会復帰しづらいような文化があることが自殺率を高めているように感じます。何気ない30分弱の英会話でも気づかされ、考えるきっかけを与えてくれています。世界の現状をしることによってより日本を知れるのかもしれませんね。