意見

脳の機能がわかれば、もっと文章がうまくかける説

目次

文章を書くを分解してみる

まず脳と文章作成のことを考える上で、文章を書くとはどのような手順で行われるのかを分解して考えてみます。私なりに文章を書くことを分解した結果が以下です。

  1. 無意識のインプット
  2. テーマを決める
  3. 構成を決める
  4. リサーチする
  5. 書く・表現を選ぶ
  6. 完成

無意識のインプット

私たちは普段、無意識のうちに様々な情報を収集しています。驚くことにある学説によると、私たちの脳は今まで経験したことをすべて記憶しているとのことなのです。私たちがすべての記憶を思い出せないのはそれらを脳が意図的に忘れているからなのだといいます。これは膨大すぎる情報は物事を判断する際に非効率であるために忘れることにしているのです。記憶してからすぐに活用した記憶を脳は重要と判断し、思い出しやすくしているため私たちは思い出せるのです。文章を書こうと何かをリサーチする前から私たちは情報を記憶し、脳の片隅に置いているようです。文章を書くときに必要なひらめきはこの無意識に記憶していたことと書きたいと思ったテーマとリサーチした情報がリンクして初めて生まれるのです。したがって無意識な記憶の質を高めることは文章作成をする上でもっとも大切なことの一つと言えます。無意識な記憶にいつも同じような情報を与えるのではなくて、新しい情報を与え続けることがひらめきにとって重要な予想なのです。いつもと違う道で変える、週末は行ったことのな場所へ観光してみる、イベントや体験に参加してみる、本を読む…..etcなど毎日の行動をバラエティに富んだものにすることがよい文章作成のために重要なことなのです。いつものルーティーンを書き出して、壊してみるのも一つの手かもしれませんね。

文章を書くことを選択

文章を書く前には、文章を書く目的が発生します。誰・何のために書くのか?仕事やブログやラブレターかもしれません。この文章を書く目的となる情報を脳は認知情報処理・動機付け情報処理・感情情報処理と三つの観点から情報の価値を決定し、その価値をもとに人間は行動をするのです。まず認知情報処理では単純に情報を記憶します。動機付け情報処理ではその情報が自分にとって有益か有害化を判断します。感情的情報処理では、人間の動物的な本能に近い、感情を決定します。この処理を経て脳は外的な情報の価値を決定します。仕事で文章を書くのであれば、文章を書くことが自分の生活で必要であると動機付け情報処理がなされたのであり、ラブレターであれば感情情報処理が情愛を生み出し筆を取らせるのでしょう。したがって文章を書く前には、「有益か?」と「エモーショナルか?」という2点が文章を書く原泉になるのです。

テーマを決める

もし文章を書くこと自体は決まっているものの何を書くのか?ということが決まっていないとき、まず文章のテーマや題材を決めなければ文章を書くことはできません。テーマを選ぶのはとても難しいと思います。商業用に文章を書くためには、読み手を意識して、誰が読むのか、その誰かにとって有益か?エモーショナルか?読み手は収益化するのに十分なボリュームで存在するのか?といったところでしょうか。仮にテーマがひらめいたとき脳では、何がおこっているのでしょうか?ひらめいた瞬間、脳では記憶と記憶を無意識化で結びつけていることは有名ですが、どのような脳の状態の時に結び付けているかはあまり知られていません。ひらめくとき脳内では 「デフォルト・モード・ネットワーク」(DTN) という脳の広範囲が活発化している状態にあります。この状態にあるとき、私たちは何か能動的に調べたり、書き出したりしているのではなくボーっとしているのだそうです。もしテーマ選びに悩んだときは、インプットを大量にした後に、目を瞑って意図的にボーっとする時間を作ってみるのもいいかもしれませんね。

構成を決める

これは様々な本でいわれていることですが、文章などのアウトプットを出すときは先に構成を決めてからリサーチしたほうがいいとよく言われていますよね。個人的には、ケースバイケースだとは思いますがここでは先に構成を先に決めることにします。文章の構成を立てるときは脳内の前頭葉という分野が作用します。ここでは外部からの情報を自分の経験と照合し、計画を立てたりする「遂行機能」が作用します。文章構成を考えるときも同じく、「遂行機能」が作用します。この際に脳内で建てられる計画は約7個くらいと言われています。この立てられる計画の個数は個人差があり、鍛えてもそこまで伸びないといいます。紙などの記録媒体に書き出してみる方がよいでしょう。この構成に関しては、本質は計画性があるというよりはいかに計画を立てるかという発想の部分が重要なのです。ほかの人がいかに構成しているのかをインプットし、前述したDTMの状態にしてみるのが良いと思います。

リサーチする

リサーチは、関連する情報と過去の蓄積された記憶とテーマに沿うかを総合的に判断して価値のある情報を選択することです。リサーチをするためには何がテーマに関連するかを知らなければなりません。言い換えると関連する情報を知覚した経験がなければならないのです。無意識化でも脳は記憶すると最初に書いたようにリサーチをするときは情報を絞りすぎずによりたくさんの情報に脳を触れさせることが重要です。大量に情報にふれているうちに「次はこれをしらべたらいいのでは?」とひらめく瞬間が来ます。この連続をし続けることが重要です。情報を大量に浴び、DTM状態を作り発想が下りてきたら、再び無意識の記憶に戻らないように記録することがリサーチをする上で重要です。

書く・表現を選ぶ

実際に書く際はリサーチで得た情報を加工していく工程になります。構成と情報をもとに書いていくことになります。ここまで読んでいただいた方には申し訳ないのですが、文章を書く時も今までと脳の使い方はそこまで変わりません。文字と表現を発想しながら書いていくことになるので、脳内に大量の文字や表現を蓄積し、適切な表現を選択してくのが実際に書くということになります。

完成

文章を書き終わったとき、脳内ではドーパミンが分泌されます。ドーパミンにはやる気を増やしたり、記憶力を高めたりする効果があります。このドーパミンは何かを達成した時に分泌されますが、これは成功体験を思い出した時にも分泌されるのです。文章が完成したらその文章をしっかりと保存しておきましょう。もし再び何かを書こうと思いった時にその文章を読んでやる気と記憶力を高めてから筆を執るとよいでしょう。

まとめ

文章を書くときはほとんどがインプットとDTMによる発想と前頭葉による価値の判断を繰り返すことでした。ルーティーンを破壊し、何も考えない時間を作ることが文章を作成する上で総合的には重要なことであると私は考えます。