意見

営業員はマーケティングを学び、インフルエンサーになれ

目次

営業マンの基本的な戦略とは

従来の営業で顧客へのアプローチ方法としている方法は、 飛び込み・手紙・電話・メール が主であると思います。営業の基本としては、これらの手法を駆使し、顧客接点を最大化して、顧客とコミュニケーションをとっていき、契約までするのが営業マンの仕事と言えます。この基本できた後、量を追求していく中で得たノウハウを元に量から質へ変遷していきます。この場合のノウハウとは、顧客に共通する課題とその解決方法であったり、顧客が商品に感動するポイントであったりするわけです。またここでいう質とは、若いころの手当たり次第に営業することを量とするならば、ノウハウを元に潜在的に自分の扱う商品の顧客になり、契約まで至る確率が高いところを効果的に営業するということとします。

まとめると現状の営業は、 飛び込み・手紙・電話・メール などのツールを使い、量を追求して、その後は質の高い営業をしていくということになります。

営業マンの価値とは

最近ではマーケティングの技術が発展し、「営業マンは不要である。」とか「営業を無くすのが、マーケティングの目的である。」などという文言を目にします。個人的には特に反論するつもりは全くありませんが、営業マンの持つ価値と最新のマーケティングを考えると、営業は不要になるのではなくてアップデートされていくと考えた方が面白いと考えています。

マーケティングは商品の売れる流れを考えることを仕事とし、その一環のとして顧客のターゲッティングや商品企画、販売促進戦略の策定などが挙げられます。このマーケティングで重要なのは、顧客の課題や顧客の感動ポイントを発見し、解決策や商品開発・提供することです。したがって、顧客の課題と感動ポイント発見、解決方法と商品の期待値の超越、宣伝がミッションであるといえます。

それでは営業マンの持つ価値とは何なのかを考察していきます。営業マンの持つ価値をマーケティングの観点から考えた時に挙げられるのは、「顧客の課題を発見・解決するスキルと経験」・「契約に至る確率の高い顧客のペルソナを実体験で持っていること」・「顧客が商材に対して感動するポイントのリアルな体験」であると考えます。

この観点で見た時に、営業マンの持つスキルと経験はマーケティングにおいては価値が高いものであると考えることができます。顧客のターゲッティングをする上で顧客理解は必須ですし、契約率の高そうなペルソナも重要です。また最近のマーケティングの観点では、商材を通じた感動体験が重要視されています。この感動体験は顧客一人一人によって異なり、定量的なデータにすることが難しく経験的な知であるように感じます。これは顧客との接点を最大化してきた営業マンこそこの経験的な知を蓄積してきたものであると考えられます。

インフルエンサー的観点

ここで以前の記事でオタク営業マンの話をしたときに、インフルエンサーの例を出した際に今回の記事のインサイトを得ることができました。

最近のインフルエンサーの特徴としては、SNSやインターネットを通じて有益・共感できることを発信していることです。これを営業とマーケティングに落とし込ませた姿こそが私が提言する「営業5.0」なのです。

まずSNSとインターネットを通じた発信に関してですが、これらのメリットは不特定多数の相手に発信することができるという点にあります。またこれらは顧客の閲覧数やアクションをより定量的に確認することができます。以前の営業の顧客へのアプローチ方法では最大化できる顧客接点の数には限界がありますが、インターネットを利用すればほとんど無限にアプローチすることができます。一説によると、SNSでは友達の友達、、、、を6回繰り返すと世界人口を超えるといわれています。 もちろんコミュニケーションの密度でいうと匿名の誰かに発信する分薄くなってしまいますが、顧客接点数の最大化を図る営業にとっては使わないのはもったいないと思います。

インフルエンサーの最大の特徴は発信内容が有益・共感ができることです。この有益・共感ができる発信というのは、普段営業マンが顧客に対して提供していることをインターネットというチャネルで行っていると考えることもできるでしょう。またSNSによる発信であれば人となりもその発信内容からも読み取れますし、それは営業する際でも顧客は最初営業マンの人となりを見て心を許すかを決めているので共通しています。あくまでも個人として行うことで、生身の人間であること忘れずに、営業をSNS・インターネットのチャネルに置き換えていくことが営業5.0のスタイルであると私は考えています。

結論

結論としてはこれから来る営業員インフルエンサー時代に備えて、今営業をしている方はSNSなどを通じて有益な情報を発信していき、営業のバージョンをアップデートしていく必要があると思います。一部の企業ではすでにSNSのフォロワー数が採用に影響してきたり、1万人以上のフォロワーを持つ社員に特別手当を出すといったような試みがなされているようです。